運転と性格
運転中は本性が表れるというのは本当か
性格が自動車運転に与える影響はよく話題になります。普段おとなしい人が運転席に座ると性格が変わり乱暴な言葉を発したり、スピードを必要以上に出したり、また日頃強い態度の人が運転となるとおとなしくなったり本当の性格ってなんなんだろうと思わせます。もちろんどっちの性格も本当なのですが。人は状況によって感情や表現が変わりますが、それは極端な形で出る事もしばしばあり周囲を驚かせるようです。
性格はどう形成されるか
性格は両親から受け継いだ遺伝子による生まれつきのものと、育ってきた環境により形成され性格が作られると言われています。生まれつき激しく感情を表現するような遺伝子を持っていても理性的な育てられ方をすればわずかに感情を抑える性格も身に付くというような事ではないでしょうか。
運転中の性格の特徴は
運転中に何故感情的になるかなのですが、危険な事をしている時、体は常に集中しているため通常より血圧も上がり戦闘態勢ともいえる状態です。そこでちょっとした出来事にも過剰な反応をして怒り出すか、逆に憶病になりおとなしくなったりします。男女差でいいますと男性は普段おとなしい人も強くなり、女性の場合は普段、怖いものなしといわれるような方がおとなしくなるようです。
外づらと内づら
もう一つ車の中の性格を決定しているものに社会的な顔(ペルソナと心理学者ユングはよびました)とプライベートな顔の問題です。人の社会は自分の考えや行動を素直に出すと他に受け入れられない事が多々あり、社会の要求に応える顔を持つようになります。たとえば学校の先生はみんながイメージしている先生像を演じようとします。最近ではテレビの影響で古い先生のイメージではないものが求められているようで、またこれに応えようとするペルソナを身に付けている先生もいるようです。それに対して自分一人の時の行動というのもあります。他人の事を気にしない行動スタイルという事です。実は運転に慣れてない時は社会的な顔で、運転に慣れてくるとプライベートな顔になるようです。もちろんどちらも本当の顔ですが、二つの行動スタイルの間にあまりに差があると周囲は驚くと思います。
男性の本性を見抜くためには運転を見る
運転と性格の関係の問題は一部の女性の間でささやかれた、結婚する相手は運転スタイルで見抜けという話しを思い浮かべます。意味もなく車間を詰めて走る、急いでいないのにスピードを出す、遅い車に腹をたてる、車線変更を意味もなく繰り返す、等の行為をする男性は避けたいのは当たり前です。では何故、このタイプの人は他人から嫌われると判っている行為を繰り返すのかなのです。理由は二つあり、一つは常に勝ち負けにこだわって生活している、もう一つは上手いところを周りに見せたいという心理からなのです。常に勝ち負けにこだわる心理として考えられるのは周囲が自分をバカにしているのではないかという事からの劣等感、また人がしない事や粗っぽい運転を上手いと思ってもらえるのではないかという幼児性からと考えられます。このタイプの人達が常に面倒という訳ではなく味方の時には頼もしく見えるために一瞬、素敵に感じ結婚に至ったという話しを聞く事があるのはこの理由からではないでしようか。心理学的には幼児体験が挙げられますが、生理学的には強い、男性ホルモンによると解説されている場合もあるようです。確率的に平穏な家庭生活を望むなら、このタイプの男性は選ばないのが賢明のようです。
運転はサバンナにいる感覚?
人の社会的な顔はその立場やコミュニティにより形成されていると言えます。最近では社会の要求が高度なため外と内の差が大きく感じられる事も多いようです。運転中は周りに知ってる人がいないため運転に慣れている人は内の顔になりやすくサバンナを駈けるライオンの如く本性むき出しで周りを敵とみなして走る車も見かけます。人の真の性格を見極めるためにはこの二つの性格を見る事が重要なようです。また運転に慣れている方の運転スタイルは、その人の世間に対する考え方を反映しているともいえます。どんなところでスピードを出すか、どんな時に譲るか、警察官が見ていない時にはどんな判断か、を見る事で、その人の本当の行動思想とも言えるものが見えるようです。